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コーヒーと空間デザインで生み出す オフィス内コミュニケーション/ネスレ日本

2024.11.27 | REPORT

9月11日、東京・品川にあるオフィス「THE CAMPUS HALL“CORE”」(23年11月号)にて、「商店建築サロンvol.16投資リターンと人的資本経営を後押しするオフィスデザイン戦略~コミュニケーションと体験を生み出す空間設計に迫る」が開催された。第一部では、本誌編集長、塩田健一司会の下、コクヨの青木耕治さんとイトーキの岡純平さんが登壇し、それぞれが実際に設計を手掛けた事例を紹介しながら、オフィスに投資することで、「アイデンティティーとエンゲージメントが生まれる」、「最適なコミュニケーションが生まれる」、「体験と学びが生まれる」といった三つの効果について、ディスカッションを繰り広げた。続く第二部では、「ネスレ『We Proudly Serve Starbucks®コーヒープログラム』とは何か?」と題し、ネスレの橋本研吾さんも壇上に加わり、「We Proudly Serve Starbucks®コーヒープログラム」が生み出す、オフィス内コミュニケーションについて自由なディスカッションがなされた。その第二部の様子を紹介する。



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オフィス内で実現する スターバックスのコーヒー体験

塩田「We Proudly Serve Starbucks®コーヒープログラム」(以下、WPS)とは、どういうものなのかを教えてください。
橋本 皆さん、スターバックスコーヒーはご存知かと思いますが、「WPS」は、スターバックスのコーヒー体験がオフィスや大学、ホテルなどでできるサービスプログラムです。
 オフィスに対する投資、その投資に対するリターンの重要性が経営層のなかで高まっているというトレンドのなか、エンゲージメントや生産性を高めるためのコミュニケーション施策の一つの解答として、非常に多くの問い合わせをいただいています。
最も多い導入先はオフィスで、コクヨのオフィス「THE CAMPUS」(23年11月号)とイトーキのオフィス「ITOKI DESIGN HOUSE(旧ITOKI TOKYO XORK)」(23年11月号)でも採用して下さっています。コクヨのオフィス内にWPSがあることで、どのような効果が得られているかのデータを取ったのですが、マシンが設置してあるフロアまでわざわざ移動した人が79%。一人ではなく誰かを誘って一緒に利用した人は60%。そこで会った人と立ち話をした人が34%。ドリンクをおごったりおごられたりのやり取りをした人が27%。一杯のコーヒーを通して、コミュニケーションの輪が広がるということを実証していただきました。
塩田 では、実際に使っているコクヨとイトーキの社員の方々にも感想を伺ってみましょうか。
原田(コクヨ) コミュニケーションの良いきっかけになっています。リモートワークが多いので、ここで久々に会って会話することもあります。
松田(イトーキ) 気持ちの切り替えによくコーヒーを飲みに行きます。コーヒーを買いに行くと同期がいたり、今は別の拠点に移った人と久しぶりに会ったりして、コーヒーを淹れている間に会話ができます。また、マシンの前にはビッグテーブルもあるので、その空間でラフなコミュニケーションが生まれているという実感があります。
香山(イトーキ) ビルの11~13階に入る「ITOKI DESIGN HOUSE」には、フロア中央に各階をつなぐ階段があります。マシンとビッグテーブルは、その12階の階段脇のワークスペースに設置することによって、立ち止まる仕掛けになっています。ここに集まってくるのはスターバックス世代の若い社員達であることを想定して、空間もスターバックスの店内風にデザインしました。「WPS」を導入したことにより、オフィス内にも街中のカフェで仕事をしているような風景が生まれています。
 オフィスで仕事をしていると、集中したりチームで没頭して議論するなど、多忙な時ほどどうしても一つの場所に留まってしまうんですね。でも、コーヒーを買いに行くというのが、そこから抜け出す良いきっかけになっていて、コーヒーを抽出している間に、WPSのまわりに座っているメンバーと話す機会が生まれていますね。
塩田 第一部で話していた「接触率200%を目指したオフィス」づくりや、「出社率5%のオフィス」でも、いかに社員同士の自然な接触機会をつくるかは空間デザインで実現していくわけですが、こういう仕掛けがあると、コミュニケーションの輪は更に広がりますね。
青木 私が設計した日清食品の新オフィスにも導入しています。社員数が年間で100名近く増えていく中で中途採用者も多く、彼らの居場所をつくって欲しいという依頼でした。コンセプトは、「どこかのNEOスナック」です。会話が弾みやすいようにデスクは全て台形型のテーブルとし、ここでもコーヒーが雑談や喋りやすい雰囲気をつくってくれています。

コクヨ・青木耕治さんが紹介するプロジェクト
「どこかのNEOスナック」をコンセプトに空間を構成した日清食品の新オフィス


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イトーキ・岡純平さんが紹介するプロジェクト
ビルの3層をまたぐイトーキのオフィス「ITOKI DESIGN HOUSE」では、中間階に「WPS」を設置


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コーヒーが生み出す、リアルな会話とワクワク感

青木 今、さまざまなクライアントから「出社したくなるオフィスをつくってほしい」と依頼されることは多いですね。私自身、オフィスの設計をしている立場ですので、自分が働いているオフィスに「WPS」があることで、クライアントにもWPSの提案がしやすくなっています。
その話をすると、施主からのワクワク感も伝わってきます。それは、経営者である施主も自社の社員たちがワクワクするだろうなと想像してくれているからだと思います。新たに給排水設備を増設することは容易ではないですが、「WPS」はタンクでも対応できる。そういった設備面が容易であるという点からも提案しやすいですね。
橋本 通常のコーヒーサーバーは給排水設備が必要ですが、このシステムは電気とタンクを置くだけで設置が可能です。また、コクヨに導入したものは上部にマシンと製氷機を置き、下部に給排水タンクが収納でき、ブランドロゴの入った専用什器も置くことができます。他に豆や牛乳の補充に関しては、オペレーションをしてくれる会社の紹介も行っていますし、コーヒーの価格もオフィスごとに決めることができ、代金もキャッシュレスペイメントで回収できるのも「WPS」の特長です。
 オフィスでコミュニケーションを活性化させるには、場、ツール、運用の三つが大事だと言われています。「WPS」が導入されることで、この三つがクリアできるソリューションとして有効ですね。
青木 コミュニケーションというと大変なことのように感じる人もいるでしょうが、1分でも30秒でもいいから会話をする。そういうライトな機会を増やす方が効果が高いように感じます。コーヒーを待つあのちょっとした時間は短いからこそ、近くの人と気軽にしゃべることができる。知り合いのいないコンビニでコーヒーを待つ時間は手持ち無沙汰ですが、オフィスなら、それが会話をする機会になる。良い時間だなと思いますね。



ポートレート

青木 耕治
コクヨ
ワークスタイル事業本部
クリエイティブデザイン部 部長
ビルエリアリノベーション室 室長


岡

岡 純平
イトーキ 
営業本部 
ワークスタイルデザイン統括部 
ワークスタイルデザインラボ
チームリーダー


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「We Proudly Serve Starbucks®コーヒープログラム」とは

ネスレが提供する、オフィスでスターバックスのコーヒー体験ができると話題のコーヒープログラム。スターバックスの高品質のアラビカ種コーヒー豆を使用し、専用のフルオートマシンで抽出することで、本格的でメニュー豊富なドリンクの提供が可能。


お問い合わせ先
ネスレ日本株式会社 サプライビジネス事業本部 マシンビジネス営業部
MAIL:starbucks.wps@jp.nestle.com

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