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人と環境に優しいホテルランドリー/wash+ Comfort

2024.07.26 | REPORT

上/「リッチモンドホテル横浜馬車道」のランドリールーム。2023年7月にリニューアルした際、「wash+Comfort」を導入した。シックな見た目の機器が、リラックスを誘う空間デザインに調和する


「wash + Comfort(ウォッシュプラスコンフォート)」は、宿泊施設向けのランドリーだ。コインランドリーの運営と管理事業を展開してきた企業wash-plusが、培ってきたノウハウを応用して開発し、2022年よりサービスを開始した。ホテル空間に調和する黒を基調としたランドリーには、最新技術が詰まっている。
ウォッシュプラスコンフォートの特長は、洗剤を使わず洗濯することだ。99.9%が水である強アルカリ性の電解水のみで、衣類の汚れを落とす。この洗濯技術「wash + Technology」は、特許を取得している。肌の弱い人やアレルギー体質の人、匂いに敏感な人なども安心して利用できるので、多様な客を迎える宿泊施設のランドリーに適する。すすぎは1回で済み、縦型洗濯機で洗剤を使った場合と比べると洗濯1回につき約68.5%の節水となる。また、クリーンな排水が可能となり、環境負荷も小さい。
もう一つの特長がIoT技術の活用だ。ランドリー機器の基本操作は、タッチパネル式タブレットで行う。多言語案内によりインバウンドにも対応し、スマートフォンと連動したキャッシュレス決済や領収書の自動発行など、時代に即した使い勝手の良いシステムを提供する。ランドリールームのトラブルにはコールセンターが24時間対応し、利用者からの電話やチャットでの問い合わせに対して遠隔で応える。この仕組みにより、宿泊施設側はスタッフの手間や人手を減らすことが可能となるだろう。
ランドリー機器は、エレクトロラックス製の特別仕様の小型洗濯機(5.5kg)と乾燥機(6kg)を採用している。防水パンの上にも置けるコンパクトなサイズで、洗濯機の上に乾燥機を重ね置く。洗濯機と乾燥機を分離することで、洗濯がメインとなる宿泊施設においては回転率が上がり、より多くのゲストがスムーズに利用できる。
カーボン調の黒いシートを貼った落ち着いた外観はさまざまな空間デザインと調和し、ホテルの非日常感をランドリールームで途切れさせることがない。機器の一部デザインを空間に合わせて変更するなど、カスタムの相談にも応じる。インバウンド需要が回復して長期滞在のニーズが高まる昨今、環境負荷が小さく、ゲストの快適な滞在を支えるランドリーが宿泊施設の新たな付加価値となる。

「 東京ベイ潮見プリンスホテル」のランドリールーム。洗濯機と乾燥機のナンバーは、空間デザインに合わせたフォントにカスタムした
「 東京ベイ潮見プリンスホテル」のランドリールーム。洗濯機と乾燥機のナンバーは、空間デザインに合わせたフォントにカスタムした


基本操作を行うタッチパネル式タブレットは、日本語・英語・韓国語・中国語(北京語・広東語)での案内が可能。コールセンターとのチャットボットはさらに多様な言語に対応する
基本操作を行うタッチパネル式タブレットは、日本語・英語・韓国語・中国語(北京語・広東語)での案内が可能。コールセンターとのチャットボットはさらに多様な言語に対応する

wash-plus

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