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木質空間とICT で生産性を高める次代のオフィス/内田洋行

2024.07.26 | REPORT

上/コミュニケーションを生み出す木製モジュール「WooD INFILL」、内部には「ELMAR」のデスクとチェアを配した


働く人に心地良さを提供し、生産性を高める、というのが内田洋行の2024年のテーマだ。オフィスの心地良さが、単に空間のデザインや雰囲気づくりだけでなく、ICTが必須であるオフィスのユーザビリティーの部分でも同社の技術や実績が提案として生かされている。ブース全体は開放的で、六つのコーナー(木質空間、個人ワーク、ペアワーク、コラボレーション、カジュアルミーティング、ICT)に分かれていた。中心となったのは木を使ったオフィスの提案だ。同社では20年近く、木質系の製品やプロジェクトの取り組みを進めており、社会課題への貢献は元より、天然木の空間がもたらすさまざまな人への影響は直接的に心地良さにつながると考えている。今回は国産杉材を用いた“BoxinBox”のモジュール「WooD INFILL(ウッドインフィル)」と、2023年秋に発売開始された藤森泰司氏のデザインによる「ELMAR(エルマー)」シリーズのデスクとワークチェアが展示されたものがメインとなっていた。木製ながら配線やコンセントなどに配慮され、各種デバイスの使用が前提だ。「ELMAR」のチェアは木を主素材としながら、オフィスで長時間使用できる機能と特性を備えている。天井がルーバーで開放されたセミクローズドブースの「Co-at box(コアットボックス)」では、吸音パネルやICT機器の設置でWEB会議音質が配慮された社内外とのコラボレーションワークを提案していた。オフィスの心地良さを裏で支えるICTの展示も興味深い。オフィスビルの各種設備を中央監視機能でネットワークで繋いで、複数棟を管理したり、IoTセンサーで取得したオフィス環境データを利用してAIによる最適な空調温度設定なども、わずかな設備更新で可能という。また会議室やオープンスペースなどの使用率や予約状況も、ワーカーの所属も含めて、データ化・可視化する「Smart Office Navigator(スマートオフィスナビゲーター)」も用意する。膨大なデータだけでは有用にはならず、同社では豊富な実績を元に、オフィスユーザーの使い勝手のいいUIのデザインや、企業の組織構成とリンクしたデータ活用も手掛けている。



セミクローズドのブース「Co-at box」(写真奥)と、「LEMNA ワークラウンジ」(写真手前)
セミクローズドのブース「Co-at box」(写真奥)と、「LEMNA ワークラウンジ」(写真手前)


同社の強みのひとつであるICTの展示。オフィス内のさまざまな情報を視覚化するとともにデータを活用することで、よりよい働く場を創造する
同社の強みのひとつであるICTの展示。オフィス内のさまざまな情報を視覚化するとともにデータを活用することで、よりよい働く場を創造する

内田洋行

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