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優れた機能性とトレンドを両立した壁紙やカーテン、床材を展開するリリカラ。今年４月に、紙の見本カタログをつくらない、100％WEBに特化した壁紙カタログブック「Lilycolor MATERIALS」を発表した。昨今の設計者や消費者は紙の見本帳ではなく、WEB上で商品を絞り込み、選ぶ傾向があること、見本帳が廃刊になった際のゴミ問題などを鑑みて、業界に先立ち、「Lilycolor MATERIALS」の完全webbook化に踏み切った。
このカタログブックには、織物、紙布、金銀手貼箔などの自然素材や伝統的な製法によってこだわり抜いた壁紙を260点収録した。中でも注目は、再生材、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクル、地産地消をテーマとした、環境に配慮した製品を集めた新しいカテゴリー「SDGs」。緯糸にペットボトルのリサイクル糸を用いた壁紙や、金箔や銀箔をつくる際に出る端材を利用した壁紙、コーヒーの搾りカスで文様を描いた壁紙などがラインアップされた。オフィスデザインを中心に、環境意識の高いクライアントの要望で、再生材やリユース品を積極的に使いたいというニーズが高まる中で、「SDGs」カテゴリーの壁紙はデザイン表現の幅を広げてくれるだろう。

「Lilycolor MATERIALS」は、「SDGs」「織物」「紙」「メタリック」「無機材」「塗装壁紙」の６つのカテゴリーから成る。一つのカテゴリーを選んでクリックすると、さまざまなインテリアシーンの中で実際に壁紙が貼られた施工事例写真が掲載されている。写真下の品番をクリックすれば、製品詳細ページに飛び、サンプル画像にカーソルを当てると写真が拡大されて織り目やテクスチャーなどディテールを確認できる。
実際に壁紙をつくる工場を取材した、ものづくりのプロセスやつくり手の思いが綴られたストーリーを読むことができ、中には壁紙をつくる動画も収録される。職人の自然素材へのまなざし、伝統技法に対するこだわりがつまった製品を選ぶことで、クライアントは空間への愛着が生まれ、設計者は空間のデザインコンセプトを強化したり、プレゼンテーションの説得力を増すことにつながるだろう。今後は、WEBの特性を活かし、情報をアップデートさせながら、内容の充実を図っていく。