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トレーラーハウスが次代のモバイルオフィスへ/井上金庫販売

2023.11.28 | REPORT

上/オフィスだけではなく、移動式ホテルやサウナ、店舗、救護室などさまざまなシーンを想定


井上金庫販売は創業から116年、金庫製造を始業として、移動ラックや保管庫、スチール家具などの製造販売で高い実績を残してきた。2005年からは「GOOD SELECTION」として、堅牢性など仕様をしっかり押さえつつ、コストパフォーマンスに優れ、バラエティー豊富な家具・什器のオリジナルブランドも展開する。
ものづくりにこだわる同社が、新たに目を向けたのが、いわゆるトレーラーハウスだ。同社の「Mobile Office GIC」は、一般的なトレーラーハウスと異なり、普通乗用車で牽引できる点が大きな特徴。道路運送車両法上の車検に対応したトレーラにあたり、ナンバープレートが付くため、公道を走行でき、駐車スペースがあればどこでもオフィスになり得る。現状、電源は外部からコンセントで供給するかたちだが、高効率なバッテリーやソーラーパネルの搭載など、さらにモビリティーの高い仕様も検討、開発中だ。
土台に当たるシャーシはクロコアートファクトリーと協働。外形はおよそ2.4×6.1m(牽引装置を除く)。低床のため、法律の車高制限内でありながら、上屋であるコンテナハウスの居住性が高い。コンテナハウスは独自の金物接合による木軸構造で軽量かつ既存の建築工法・素材とも相性がいい。写真のモデルでは、サイディングとガルバリウム鋼板を用い、耐候性やデザイン、建具も普通の建築と変わらない。内装における天井照明やエアコンの設備類、小上がりやカウンターなどの造作も同様だ。このモデルでは創業の地であり、本社のある福井の県産杉材をふんだんに用いている。同社の地域貢献プロジェクト「FUKUNOKI」の一環でもある。
内外装の仕様はオーダーに応じて、基本、自由に変えられる。製作期間は2~3カ月。同社ではオフィスに限らず、サウナや診察室などさまざまなバリエーションも想定している。
場所や時間を問わない、多様な働き方のできる時代に、文字通りさまざまな場所がワークプレイスとなるモバイルオフィスだ。



このモデルではワーケーションを意識し、琉球畳の小上がりや和風照明が備わる。室内の面積は12. 5㎡、天井高は2386㎜となる
このモデルではワーケーションを意識し、琉球畳の小上がりや和風照明が備わる。室内の面積は12. 5㎡、天井高は2386㎜となる


シャーシを含めて3.5t以内の重量。いつでも移動可能
シャーシを含めて3.5t以内の重量。いつでも移動可能

井上金庫販売

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