Loading...

id+ インテリア デザイン プラス

インテリアデザイン・建材のトレンドを伝えるメディア Presented by 商店建築

多彩な表現を可能にするストリングスカーテン/Anonimo Design

2023.11.28 | REPORT

上/予視線を確保しながら間仕切りの機能を果たし、段染めによるグラデーションが美しい「Lineview」。吊元の横方向のカーブと波型にカットされた縦方向のカーブが柔らかな雰囲気を醸し出す


イタリア製品を軸としたインテリアマテリアルを取り扱うAnonimoDesign(アノニモデザイン)。床や壁に使う本革レザータイルや大理石、ファブリックなどテイストや豊潤さに満ちたアイテムをそろえる。一方、同社においてオフィスや店舗といった施設向きの素材と言えるのが「Lineview(ラインビュー)」だ。一般的にはひもカーテンやストリングスカーテンと呼ばれる。難燃ポリエステル製でひもの太さはφ1㎜、生地の寸法はw1×h3mもしくは4m。特注で20mの丈まで対応できる。大きな特徴は、全種類で防炎認定を取っていることと、国産であることだ。織物の街として1300年以上の歴史を持つ群馬・桐生地域の工場で生産し、品質の高さを誇る。
バリエーションとしては単色である黒や白、ベージュなど基本色の「クラシック」と、よりカラフルな20色の「プリズム」に加え、職人の手染めによる美しいグラデーションのDANZOME、さらに自由な柄を展開できる「デジタルプリント」となる。デジタルプリントは、“面”でないひもに対し、データのパターンを正確に写し出す技術が必要だ。同社製品は裏面からでもはっきりと柄がわかるほど綺麗にプリントされており、デザイン次第で可能性が広がる。
また、素材自体の色だけでなく、構造上、光の透過と反射が同時に起こるので、照明を上手く組み合わせれば、より多彩な表現も可能だ。加えて、どのように吊るかという点でもデザインや表現の幅が大きく変わる。レール自体をカーブさせて、円形やドレープ状にすると濃淡や奥行きをつくることができるし、波状にカットすると視覚的な変化も面白い。オフィスであれば、パネルカーテンとして重ねたり、使用時以外は収納するようにもできる。上の写真の事例ではサイレントグリスのカーテントラックシステムを用いて、複雑なカーブでもスマートに納まっており、吊り具の存在がデザインを損ねていない。
ガラスやスチールなどの多いオフィス空間で、視線の制御という機能を果たしながら、軽やかで柔らかさのあるストリングスカーテン。デザインしがいのあるアイテムになり得るだろう。



「デジタルプリント」の施工例。フルカラーにも対応するが、敢えてモノトーンとすることで墨絵のイメージを表現している
「デジタルプリント」の施工例。フルカラーにも対応するが、敢えてモノトーンとすることで墨絵のイメージを表現している


カーブに対応するサイレントグリスのパネルカーテンシステム「SG 2730 Flex」や「WAVE CURTAIN SYSTEM」により奥行き感のある立体的な吊り方が可能となる
カーブに対応するサイレントグリスのパネルカーテンシステム「SG 2730 Flex」や「WAVE CURTAIN SYSTEM」により奥行き感のある立体的な吊り方が可能となる

Anonimo Design

RELATED ISSUES

一覧に戻る

PAGETOP