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国産天然素材が豊かな表情を生み出す仕上げ材「Hemp Wall」

2023.10.11 | REPORT

空間を構成する建材の分野で、原材料や製造工程、施工後のサステイナビリティなど、環境に配慮した製品の存在は、今や当たり前のものとなっている。そのなかで、単純に環境性能が高いだけでなく、空間に新しい魅力を生み出せるような、より付加価値のある素材が注目を集めている。notoco(ノトコ)が開発・販売する「Hemp Wall(ヘンプウォール)」は、麻(ヘンプ)を始めとする自然由来の原材料を用い、環境へも配慮しながら、美しい風合いを持ち合わせた壁面仕上げ材だ。
notocoのレミ氏は、Hemp Wallの開発の経緯について次のように語る。「もともと海外にはヘンプクリートという、材料に麻のくずを混合した建材用のコンクリートが存在しますが、麻の性質や素材感を活かしながら、環境に配慮した仕上げ材などの製品はほとんどありませんでした。また、近年、天然素材の製品として流通しているものであっても、何かしら化学的な材料が入っていたり、製造工程で環境に影響を与えてしまっていたりするものもあり、本当に自然に悪い影響がなく、サスティナブルな素材の必要性を感じていました」

歴史ある蔵をワイナリーへとコンバージョンし、Hemp Wallを壁面の仕上げに用いた事例。空間に溶け込みながら、個性的な印象を生んでいる
歴史ある蔵をワイナリーへとコンバージョンし、Hemp Wallを壁面の仕上げに用いた事例。空間に溶け込みながら、個性的な印象を生んでいる

世界で流通する麻は、中国産が7割を占めるが、Hemp Wallは、日本の歴史ある麻産業と建材開発の持続可能性にこだわり、すべて国産の素材を用いているのが大きな特徴。栃木県の麻農家で、麻の繊維を抜いた後に残る麻幹(おがら)に、高知県産の消石灰を主原料とした漆喰、北海道稚内の珪藻土を配合している。100%天然系成分で構成され、人に安心安全でありつつ、「抗菌・抗ウイルス」や「防臭・消臭」、さらに「空間の調湿効果」といった性能を持ち合わせている。

また、Hemp Wallは仕上がりのテクスチャーの美しさも特徴の一つ。漆喰が持つ柔らかくも上質感な質感、麻や珪藻土による自然素材らしい温かみのある表情は、商業空間や住宅において、単なる仕上げを超えたオリジナリティのある印象を生み出してくれる。テクスチャーの種類は、ヘンプチップのサイズと配合を変えた、滑らかな質感の「スムース」と、土の粗い素材感を持たせた「ラフ」の2種類がラインアップする。加えて、カラーバリエーションは30種類を用意。もとの素材の雰囲気を活かすナチュラルカラーや、より独創的な雰囲気を生むディープカラーが展開する。

国産の原材料と天然素材にこだわり、ヘンプチップ(麻)と漆喰、珪藻土、銀杏のり、砂、水で構成される。テクスチャーは2種類、カラーは30種類が揃う。素材の持つ抗菌・抗ウイルス性能、防臭・消臭性能、調湿効果に加え、有機的な質感が空間に付加価値を生む
国産の原材料と天然素材にこだわり、ヘンプチップ(麻)と漆喰、珪藻土、銀杏のり、砂、水で構成される。テクスチャーは2種類、カラーは30種類が揃う。素材の持つ抗菌・抗ウイルス性能、防臭・消臭性能、調湿効果に加え、有機的な質感が空間に付加価値を生む

販売形式は、テクスチャーとカラーを選択し、工場で練り合わせた状態で発送され、製品が届けばすぐに施工可能だ。プロユースはもちろん、個人のDIYなどでも活用しやすい。伝統的な素材でありながらも、今の時代に求められる自然とのつながり、安全性や高い機能性を持つ最先端の仕上げ材、Hemp Wallに一度触れてみてほしい。


notoco

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