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装飾と合理性の共存するクラシックスタイルファニチャー「VIENNA neu」/VIENNA neu

2023.04.27 | REPORT

上/ブース内では家具に加え、多彩なファブリックも提案された



IFFT初出展という藤栄のオリジナルブランド「VIENNA neu(ヴィエナノイ)」は2022年12月に発表された新作中心で展開した。同ブランドのデザインはビーダーマイヤー様式(19世紀前半ドイツ・オーストリア等で生まれた市民文化様式)と、ユーゲント・シュティール(独語圏でのアールヌーヴォー)をデザインコンセプトの源としている。古典的、貴族的な装飾から離れ、よりシンプルで普遍的なデザインとされる二つの様式を意識したものとなっており、合理性と柔らかさや温かみが共存するクラシックスタイルである。また商品は全て国内生産によってデザインと品質の高さを両立させており、東京・外苑前にあるフラッグシップ・ショールームではリビングダイニングからコントラクトシーンに至るまで多彩な商品を展示している。
今回の展示では、空間全体でブランドの世界観を体感できる構成となっており、なかにはコントラクト案件でも活用できる商品も提供していた。TVの置かれたソファセットでは、置き式のモジュールシェルフ、アンシンメトリーのワンアームソファ、ラウンジチェア、センターテーブル、さらに腰壁まで新作でまとめられ、フォルム自体はシンプルながら適度に取り入れられた曲線やリブが、空間としての統一感をもたらしている。
また、張り地も「VIENNA neu」の特長の一つで、ベルギーやイタリアなどから輸入された約120種類にも及ぶファブリックコレクションは、繊細な意匠が凝らされ、質感も非常に良いものだ。伝統的なニュアンスとシックな色合わせがうまく調和しており、柄を見ているだけでも楽しめる。
ブランドの象徴的な存在となっている、ヨーゼフ・ホフマン(1870-1956年。建築家でウィーン分離派の中心人物)の椅子からインスパイアされたアームチェア「V-333」。このアームチェアは、馬蹄型の脚や部材をつなぐ球体などを踏襲しつつ、現代的に再構築したデザインで均整の取れた美しさを持っている。



リビングまわりの家具提案。住まいだけではなく、ホテルなどでの活用も想定している
リビングまわりの家具提案。住まいだけではなく、ホテルなどでの活用も想定している


人気の高いアームチェア「V-333」。フォルムの美しさに加え、質の高い張り地が魅力
人気の高いアームチェア「V-333」。フォルムの美しさに加え、質の高い張り地が魅力

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