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美しく繊細な質感と独創性のある世界観を生む粉体塗装/シリウス

2023.03.27 | REPORT

上/オフィスのカウンターに粉体塗装を施した事例。下地の質感を生かした透明から黒になっていく繊細なグラデーションが美しい。設計/HAKUTENCREATIVE



リアルな空間の体験価値が見つめ直されるなかで、空間の仕上げの表情や質感といったディテールのクオリティーにこだわる設計者や事業者が増えてきている。特に塗装を始めとする素材の質、職人や工場の施工技術が力を発揮する仕上げは注目度が高い。なかでも粉体塗装(パウダーコーティング)は次代の塗装手法として、近年、商業空間を中心にさまざまな場所で導入されている。
広島を拠点に全国で塗装の施工を手掛けるシリウスは、粉体塗装のバリエーションや施工精度から高い評価を受けている会社だ。同社では2012年に粉体塗装に特化した工場を設立し、さまざまなプロダクトから空間の仕上げまで、多くの要望に応えてきた実績がある。
一般的に、粉体塗装は色やパターンのバリエーションが少なく、繊細なグラデーションの施工が難しいと思っているユーザーは少なくないが、同社ではそのポイントを完璧におさえた塗装を行えるのが特長。長年の施工実績のノウハウを生かし、通常の塗装と同じく日塗工などの色見本をもとにサンプルを作成できるほか、ムラや境界線のない均一なグラデーションの仕上げを実現できる。もちろん、粉体塗装の強みである耐久性と柔軟性のある塗膜や環境性能も魅力だ。
オーダー時は、クリアやマットといった質感、細かな色合いを表現した複数のサンプル作成に始まり、自社工場で塗装を行うだけでなく、提携工場による金属加工まで請け負うことが可能。什器や家具、壁面パネルなど、さまざまな形状や幅広いサイズの塗装面に対応し、美しくオリジナリティーのある仕上げを生み出せる。小ロットからでもオーダー可能であるため、店舗空間のアクセントとして部分的に取り込むことも容易だ。
独創性のある仕上げによって、空間デザインに付加価値をもたらすシリウスの粉体塗装にぜひ注目してほしい。



粉体塗装を施した同オフィスのスチールラック。好みの質感へと変えることができる。撮影/志摩大輔
粉体塗装を施した同オフィスのスチールラック。好みの質感へと変えることができる。撮影/志摩大輔


デザイナーの石井一東(ambos)と日野達真(ne/o.)による、廃材の価値を再び読み解き、新たな解釈を付加するプロジェクト「SAIKAI(再解)」から生まれた、木造家屋の梁材をベースとしたサイドテーブル。天板に粉体塗装によって年輪を連想させるグラデーションを表現
デザイナーの石井一東(ambos)と日野達真(ne/o.)による、廃材の価値を再び読み解き、新たな解釈を付加するプロジェクト「SAIKAI(再解)」から生まれた、木造家屋の梁材をベースとしたサイドテーブル。天板に粉体塗装によって年輪を連想させるグラデーションを表現

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