-
人と社会を引きつけるオフィス 「プラスデザインクロス」の目指す先/プラス ファニチャーカンパニー
2022.10.28 | REPORT
-
プラスのオフィス家具事業を手掛ける、同社ファニチャーカンパニーの東京オフィスがこの秋に移転する。
ICTの発展・波及や働き方の変化を受けて、オフィスデザインが変わりつつあるなか、新型コロナパンデミックを経て、リモートワークやハイブリッドワークが浸透、今やオフィスのあり方そのものも問われてきている。また、社会課題への取り組みや地域との関係性など、新たな企業価値が問われ、その拠点としてオフィスを考えていく必要もある。
プラスでは「オフィスに『引力』を。」として、社内外の人々が集い、新たなケミストリーを起こすプラットフォームとなるオフィスづくりを目指している。2022年12月6日に正式オープンする、新しい東京オフィス「PLUS DESIGN CROSS(プラスデザインクロス)」は、そのプロトタイプ、モデルケースを標榜する。象徴的なのはその立地。複合商業施設である「恵比寿ガーデンプレイス」のセンタープラザ内に入居する。2021年2月まで「三越恵比寿店」のあった低層区画で、“働く”以外のライフスタイルや地域との関わりを意識した。地下1階から地上2階のうち、2階全体がプラスデザインクロスとなる。また、1階には同社のECサイト「Garage(ガラージ)」の初アンテナショップ「ouchiGARAGE(おうちガラージ)」やワークスタイルショップ&ショールーム「CREATORE with PLUS(クリアトーレウィズプラス)」もオープンする。
プラスデザインクロスの軸となるのは、「PEERence(ピアレンス)」というプラスが提唱する新しいゾーニングだ。仲間と協働やミーティングをする「TEAM」、他部署のメンバーとの偶発的な交流やオンライン会議などより活動的なワークスタイルの「ACTIVE」、集中ができ、より静かな環境を求める「CALM」の三つのゾーンを設け、他者とのつながり方によって自由に働く場所を選べるという考え方だ。周囲の人間と互いに影響を与え合うことで、生産性などに相乗効果を生むとされる、ピア効果を踏まえたもの。これを基本に、出社率50%を想定、多様なスタイルの家具や場所が用意され、他者の存在を感じられるセミオープンなスタイルで構成される。恵比寿ガーデンプレイスのコンテクストを感じさせるアーチ壁も特徴的だ。
さらに、建物中央のエスカレーターからつながる「サロン」と称するスペースは、バイオフィリックな雰囲気のエントランスラウンジ機能とともに、可変可動のできる、自由度の高い家具を置き、イベントなど多様な使い方ができる設えだ。外部社会との中間領域として、プラスデザインクロスの方向性を体現する空間になる。2階の外部テラスもオフィスとして使用する予定だ。
恵比寿ガーデンプレイスでは、新しいセンタープラザを中心に「“すごしかた”を創造するまち」とし、プラスデザインクロスも街のさまざまな人や企業などと「共創」を目指す。すでにセンタープラザに出店するブランドとのコラボレーション企画を推進している。
プラスデザインクロスでは、仕事において同じ目的意識を持った仲間の存在がオフィスならではの意義とし、そうした意味における人や社会や地域を内包する空間・場所がこれからのオフィスと位置付けていると言える。
同社は九段北にあった市ヶ谷オフィスを、ライブオフィスとして見学ツアーを実施していた。2022年12月中旬以降、新オフィスでも再開する予定で、プラスの考える次代のオフィスを体感できるだろう。
オフィスの見学申し込みはこちらから。
https://kagu.plus.co.jp/designcro
「プラスデザインクロス」DATA
床面積 1811㎡
施設利用従業員数●196人(平均出社率50%)
工期●2022年7月1日~ 2022年10月末
オープン:2022年12月6日
プラス ファニチャーカンパニー
- TEL. 03-4582-3300
- URL. https://kagu.plus.co.jp/