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id+ サンゲツ壁紙デザインアワード2020
2020.07.01 | INFORMATION
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2017年にスタートした「サンゲツ 壁紙デザインアワード」が、4回目となる今年も開催される。新規の壁紙のデザインを国内外、プロアマを問わず広く公募、賞を競うものだ。昨年は12カ国から444点という応募があった。
空間デザインのための新しい壁紙を期待
審査では、壁紙のグラフィックや柄そのものに留まらず、それが壁紙として空間でどのように生かされるか、空間のデザインにいかにつながるか、というコンセプトを重視する。今回からは審査方式を見直し、一次審査(10月初旬)を経た通過作品(ファイナリスト)による最終審査(12月中旬)を行い、その最終審査の過程を公開する予定だ。すべてのファイナリストを大判出力で原寸化し、作者のプレゼンテーションも踏まえて審査される。これまで以上にデザインのコンセプトを評価しうるプロセスとした。審査員として、クリエイティブディレクターである谷山直義氏(株式会社NAO Taniyama & Associates代表取締役社長)、 アートディレクターの植原亮輔氏(株式会社キギ代表)、テキスタイルデザイナーの安東陽子氏(安東陽子デザイン代表)を外部から招聘し、多角的な視点での審査が期待される。
テーマは第1回から一貫して、「Joy of Design」。これはサンゲツのブランドステートメントでもある。デザインでモノの外形が変わるだけでなく、それが取り囲む人の暮らしや営みに及んでいく。そこに生まれるよろこびに、同社が関わり続けることを目指すものだ。アワードはその象徴的な存在とも言える。
そして、「デザインするよろこび」を後押しするのが、作品の商品化という試みだ。過去の作品は既に三つが商品化され、実際に販売されている。工芸的な表現など製品への落とし込みはハードルも高いが、意見集約的なものづくりからは生まれにくい価値が見直される機会でもある。2018年の大賞「フィヨルド(fjord)」は、壁紙のロール巾という制限を逆手にとって、壁面に強弱やリズムを生み出すデザインとなっており、自由な発想が商品としての新しさにもつながった好例だ。
*商品化された作品 https://www.sangetsu-award.jp/product/
社会の至るところにネットを始めとした情報技術が行き渡り、例えばインテリアデザインでは、素材やマテリアル、デザインピースは世界中で共有され、その調達や再現も遙かに容易になった。CGパースそのままのように空間が実現する。一方で、どこか予定調和的で既視感のあるデザインが生まれやすくもある。これはインテリアに限らない。
そうしたデザインの“変動期”の中、スペースクリエーション企業を掲げるサンゲツには、内装やデザインの産業を鼓舞し、活気づける意義や、新しい人材の育成や発掘につなげたいという思いもある。
ビスポークホテル新宿
建築設計・監理:株式会社ディアンドエー
インテリア設計:the range design INC. + seventh-code
納品実績の詳細はこちら
https://www.sangetsu.co.jp/case/detail/0061.html
一般公募となる数百点におよぶ作品の審査は、玉石混淆から「玉」を探し出すことだが、これはネットで検索して“それらしいもの”を見つけ出すこととは全く性質が異なる。バイアスや先入観に妨げられずに、多様な作品群に巡り会う。いわゆるセレンディピティーがある。
この、今では希有なプロセスにも注目したい。そして自らの可能性を拡げたいと思う人たちは、ぜひとも気軽に、かつ楽しむ気持ちを持ってチャレンジしてみてほしい。
【募集要項・エントリーはこちらから】
サンゲツ壁紙デザインアワード公式WEBサイト
https://bit.ly/3eQuWNT
問い合わせ先
サンゲツ壁紙デザインアワード事務局
info@sangetsu-award.jp