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企業を越えたコラボレーション
トレンド柄で空間を統一

2020.04.30 | INFORMATION

サンゲツの粘着剤付化粧フィルム「REATEC(リアテック)」とイビケンのメラミン化粧板「IBIBOARD( イビボード)」では、柄をそろえること
で空間づくりの可能性を広げている。2019年の「JAPAN SHOP」で発表された2社のコラボレーションは、リアテックとイビボードのそれぞれの利点を生かし、設計者・デザイナーの意図や創作欲求をきちんと反映しようというものだ。



イビボードは什器や家具の天板のように耐久性や耐熱性といった強度が求められる箇所に、リアテックは壁面や鉄扉などの内装制限が求められる箇所、あるいは巻き込み等の施工が必要な建具まわりに用いる、といったことが可能だ。



トレンド性のある多彩な木目柄や、モルタル・石目柄などを共同で開発。統一された柄は68点がそろえられている。さらに、うち15点はサンゲツの壁紙でも同柄が用意され、イビボード、リアテック、壁紙の3点で統一柄のコーディネートが可能。空間のかなりの範囲で同柄が使えることになる。



オフィス等店舗空間以外でも洗練された意匠性が求められる時代。消去法的な妥協した選択ではなく、デザインの意図に沿った柄で空間をまとめられることは大きい。



サンゲツのリアテック( 正面壁の桟)と不燃認定壁紙( 正面壁)、イビケンのイビボード( 什器、扉、棚板など)の3素材同柄コーディネート。質の高い木目柄で空間を上品にまとめることができる
サンゲツのリアテック( 正面壁の桟)と不燃認定壁紙( 正面壁)、イビケンのイビボード( 什器、扉、棚板など)の3素材同柄コーディネート。質の高い木目柄で空間を上品にまとめることができる

意匠性と機能性をより高めた
メラミン化粧板

イビケンの建装事業の軸となっているメラミン化粧板。主力となる「イビボード」は、耐久性や優れたメンテナンス性という特長を持ちながら、豊富な色・柄をそろえ、製品力を高めている。前頁のサンゲツとのコラボレーションはそれを強化するかたちだ。


リテクトのジョイナーに同柄リアテックを巻いたもの。違和感なく美しい納ま りとなる
リテクトのジョイナーに同柄リアテックを巻いたもの。違和感なく美しい納まりとなる


さらに、3 ㎜厚のメラミン不燃化粧板「リテクト」でも、これまで以上に意匠性を高め、抗菌・抗ウイルス機能も付与し、リアテックとの柄統一もしている。リテクトはトイレ壁や通路壁、キッチンパネル等に使用され、例えばパネルの見切りやコーナー部など、塩ビフィルムの特性を生かす部位でジョイナーに同柄のリアテックを巻いて、シームレスな意匠( 写真1)とできる。しっかりと納まりまでを見据えた提案につながる。


岐阜・ききょうの丘健診プラザの施工例。木目の壁面部分に抗菌・抗ウイルス機能付メラミン不燃化粧板「リテクトウィルヘル」が使用されている
岐阜・ききょうの丘健診プラザの施工例。木目の壁面部分に抗菌・抗ウイルス機能付メラミン不燃化粧板「リテクトウィルヘル」が使用されている


またイビケンでは、抗ウイルス機能を持ったメラミン化粧板を国内で先駆けて開発、発売している。「ウィルヘル」がその機能を表すブランドネームだ。2016年から展開し、実績も抜きん出る。イビボードで9 柄、リテクトで30 柄が常備柄として対応。床材や手すり等の他社3メーカーとも協働し、空間全体の抗菌・抗ウイルスも提案する。



イビケン

トータルインテリアで
空間の統一感を強くサポート

トータルインテリア企業として、空間のあらゆる箇所をサポートするサンゲツ。前頁のイビケンとのコラボレーションに加え、同社の持つ豊富な製品群の中でも、「リアテック」を軸にした同柄商品を増やしている。まずリアテック&壁紙では同柄で79点がそろい、前頁のとおり、うち15点はリアテック&壁紙&イビボードで柄が合わせられる。


また、特殊コーティングによって表面強度や耐汚性を高めた「ハードウォール」でも同様に27点で同一柄がある。さらに、壁面や床、家具などの装飾建材として使用できる大版セラミックスラブ「ガルザス」とも7種類を合わせている。


東京駅丸の内北口地下通路における同柄コーディネートの施工例。踊り場のロッカー上部と側面にリアテック「TD4546」、階段壁面にガルザス「GAR55-2 OXIDO copper1」を使用している
東京駅丸の内北口地下通路における同柄コーディネートの施工例。踊り場のロッカー上部と側面にリアテック「TD4546」、階段壁面にガルザス「GAR55-2 OXIDO copper1」を使用している


現代の店舗・施設の空間では、内装制限や施工品質、コストなどさまざまな条件によって素材を使い分けせざるを得ない。統一されたコーディネートができるということは、VE・CDという観点にもつながる上、より積極的に柄を選ぶことができ、設計上の選択肢、デザインの可能性を広げることになるはずだ。サンゲツではこうしたコーディネート戦略を今後もさらに進めていく。


サンゲツ


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