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高いデザイン性を備えた
建築照明システム2019.10.15 | INFORMATION
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カスティリオーニ兄弟が中心になり、1962年に創業したFLOS(フロス)。数多くあるイタリアの照明メーカーのなかでも特別な位置にあると言ってもいい。1960年代のイタリアンモダンを象徴する存在とも言える「Arco(アルコ)」や「Taccia(タッチア)」を始め、器具や灯体だけでなく、発する光とともに高度に洗練されたデザインが特徴だ。
この四半世紀は、2代目の経営者であったピエロ・ガンディーニによって新しい世代のデザイナーを次々に起用。技術や素材も21世紀らしいアップデートをしてきた。なかでもフィリップ・スタルクのデザインによる「Miss Sissi(ミスシシィ)」は、シェード付きスタンドのアイコニックなフォルムをポリカーボネートだけでデザインしてヒット商品となった。近年ではマイケル・アナスタシアデスやnendoなどにもデザインを依頼し、数々の革新的なプロダクトを発表している。
ホームユースでの印象が強いFLOSだが、2000年代に入り建築照明のセクションを起ち上げ、2005年からはスペインのアンタレスと合併し、「FLOS ARCHITECTURAL」という名でブランド化した。また、2015年にイタリアの屋外照明メーカー、Ares(アレス)とグループ会社になり、現在は住宅、商空間、アウトドアを三つの柱として事業展開している。
商空間の「ARCHITECTURAL LIGHTING」においても、デザインや技術面で挑戦的なプロダクトが並ぶFLOSらしさがある。ベルギーの建築家、ヴィンセント・ヴァン・デュイセンによる「INFRA-STRUCTURE(インフラ・ストラクチャー)」シリーズは、機能的にデザインされた「専用ハウジング+吊り柱」を使用し、磁石で多種多様な器具を取り付けられるシステムだ。また「THE RUNNING MAGNET(ザ・ランニング・マグネット)」では、アルミのハウジングに、これも磁石で器具を自由に移動や付け外しができる。埋め込みタイプのハウジングはまさに建築と一体化した光を楽しめる。
どちらのシリーズも汎用的なDALI制御に対応している。ほかにも日本では受注品になるが、トリムレスでミニマルなダウンライト「KAP(カップ)」シリーズを始め多数のラインアップがそろう。 FLOSのテクニカルで機能的な建築照明は、ショップやオフィス、ホテルやギャラリーなど、さまざまな商業施設において、光だけでなく空間までもデザインするプロダクトとして注目されている。
FLOS
- TEL. (03)3582-1468
- URL. http://japan.flos.com