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水栓を中心に暮らしやインテリアを広げる

2019.10.15 | INFORMATION

1954年に三栄水栓製作所として水道用品の組み立て・卸売で創業、以後一貫して水栓・水まわりの製品を手掛けてきた。2018年にSANEIへ社名変更。製品のラインアップを拡充し、多様化するなかで、トータルで水まわり環境を提案するというメッセージだ。また北米・中国を中心に、1975年から続く海外展開におけるブランディング強化でもある。



1967年の国内初のシャワー付き湯水混合栓に象徴されるように、同社は常に時代のニーズに先駆けて、新しい発想の製品を生み出してきた。2019年に発売された「AQUVOI(アクボイ)」では、スマートAIスピーカーに対応。単なる吐止水だけでなく、水量も数字で指定して制御できるなど、実用性の高いシステムとなっている。



「roffine」のパネルサーモシャワー混合栓。大型オーバーヘッドシャワーと、自由に角度を変えられる3つのボディーシャワーを同時に使用することで、全身が包みこまれるようなシャワーを楽しめる
「roffine」のパネルサーモシャワー混合栓。大型オーバーヘッドシャワーと、自由に角度を変えられる3つのボディーシャワーを同時に使用することで、全身が包みこまれるようなシャワーを楽しめる


同社のラインアップは、2019年のカタログでアイテム数6000点を超える。金物のようなインテリアに現れる器具や設備だけでなく、実に多様な商品群が特徴で、バルブや配管用品、更に子細なジョイントや排水蓋など、一つの建築の中で水のある箇所を、ほぼ網羅しているとも言える。ワンストップですべてを提案でき、メンテナンス性にも有利に働く。



「ニューハンドシャワーW型」1967年に同社が製造、販売した日本初のシャワー付き湯水混合栓
「ニューハンドシャワーW型」1967年に同社が製造、販売した日本初のシャワー付き湯水混合栓


一方で、水栓まわりのインテリアにおける重要性に早くから着目し、より上質なデザインのプロダクトを展開してきた。ユーザーのさまざまな嗜好にマッチできるよう、デザインの方向性も多彩である。最近では、岩倉榮利氏によるミニマルなデザインの「MONOTON(モノトン)」シリーズ(2018年)や、レトロモダンなテイストのサポーズデザインオフィスによる「cye(サイ)」など、外部のデザイナーとのコラボレーションも積極的に進める。デザイン水栓シリーズと称し、14シリーズを展開。今後も拡張していくという。



同社は、65年続いてきたその道程を、創業期からのプロダクトをつくってきた「点」、80年代以降、拠点や商品数が広がりネットワークとなった「線」、そして、SANEIとなったこれからの時代を「面」と位置づけ、単なる水栓の機能の提供だけでなく、そこを起点にインテリアや住まい方へ広がるソリューションにつなげていこうと挑戦する。



「MONOTON」のシングルワンホールスプレー混合栓。家具デザイナーの岩倉榮利氏がデザインを手掛け、和の雰囲気を醸しながらも伝統やモダンの軸を超越した新しい日本のスタイルを提案する
「MONOTON」のシングルワンホールスプレー混合栓。家具デザイナーの岩倉榮利氏がデザインを手掛け、和の雰囲気を醸しながらも伝統やモダンの軸を超越した新しい日本のスタイルを提案する

SANEI

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