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本社併設のものづくりの拠点を武器に

2019.09.30 | INFORMATION

大正8年(1919年)に大阪・江戸堀で洋家具の製造販売を始め、1942年に大和工業として株式会社化した。まさに今年100年の節目を迎える。



ここ四半世紀、同社の事業のコアとなってきたのは店舗の内装施工だ。特にインテリアデザイナーの手掛ける“作品”づくりにも貢献してきた自負がある。作品とはいえ、店舗は運営や事業があってこそのものだ。同社では店づくりにおいて、クライアントとデザイナーとともに「三位一体」と表現し、デザインだけでなく、いわゆる費用対効果も含めた、事業主にとっても質の良い店舗空間をつくってきた。




 大阪市内にある本社は、工場併設で常にさまざまな職種の人と物の出入りがある。ここから全国の現場に完成品が送り出されている
大阪市内にある本社は、工場併設で常にさまざまな職種の人と物の出入りがある。ここから全国の現場に完成品が送り出されている


同社が最も強みとするのは、その出自でもある造作家具・什器・建具などのものづくりだ。本社に併設した自社工場で製造・加工などの大半を行い、徹底した品質管理はもとより、設計者との検討や調整がすぐに反映できる。かつ、職種や工程の分業化が進むなか、組み立て加工から細かい仕上げまで、ワンストップで完成品までつくり上げることができる。ものづくりの現場とデザインが近い関係であることは、デザイナーにとっては、安心感とともにある種の満足感も与える。若い所員に積極的に工場を訪れるように勧めるデザイン事務所もある。



こうした打ち合わせから完成品まで、プロセスが明確な一貫した責任施工は多くのデザイナー、そしてクライアントの信頼を得てきた。デザイナーやクライアントから指名された、リピート受注も非常に多いという。現状、受注の8〜9割が物販店で、特にショーケースのように多様な機能を持ち、繊細な仕上がりが要求される什器製作において、豊富な経験値を培ってきた。




同社の次世代を担う主力の4名(右から専務 永田氏、取締役 桝井氏、グループ長 西垣氏、取締役 前海氏)
同社の次世代を担う主力の4名(右から専務 永田氏、取締役 桝井氏、グループ長 西垣氏、取締役 前海氏)


視覚的なイメージが優先されがちな商業デザインだが、人が直接手を触れたり、動かしたりする家具・什器は、その品質が店舗の雰囲気や使用感に直結する。顧客も従業員も人としてそこに快適性を感じるからだ。自社工場を“武器”にした、地に足の付いたものづくりは同社の次の100年の礎となるだろう。




同社の施工事例。木工でつくり込まれた店内には、複雑なつくりの中に細やかなディテールの処理とともに、デザイナーのこだわりがつまっている
同社の施工事例。木工でつくり込まれた店内には、複雑なつくりの中に細やかなディテールの処理とともに、デザイナーのこだわりがつまっている

大和工業

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