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世界のクリエーションに応えるワイヤーグリップ

2019.09.24 | INFORMATION

1975年に世界で初めて開発されたボールベアリングによるワイヤーグリッパー。誰にでも簡易で、安全・確実なレベル調整を可能としながら、ワイヤー自体を痛めないという画期的な仕組みだ。荒川技研工業はこの「アラカワグリップ」をコアとしながら、多彩な製品展開を進めている。



ワイヤーパーツという補助的な要素であるが故、基本的に変わらない存在であり、当時から、建築や内装、ディスプレイ、照明器具など、ジャンルをまたぎながら、現在までさまざまな箇所で採用されてきた。同時に、唯一無二のものとして認知されている。



 JAPANSHOP2008の同社展示ブース。デザインは橋本夕紀夫氏が手掛けた
JAPANSHOP2008の同社展示ブース。デザインは橋本夕紀夫氏が手掛けた



その理由の一つにはプロダクト自体の品質の高さだ。企画設計はもちろん、製造から組み立て、検品と全ての工程で自社管理し、メイドインジャパンの信頼性を誇る。そして機能美とも言えるミニマルなデザイン性。「神はディテールに宿る」の言葉の通り、多くの建築家、デザイナーは小さなパーツだからこそ、美しさにもこだわる。工学博士であった創業者が、ユーザーの要望に沿って、デザインされた空間にあるものとしての姿を追求した結果でもある。



一方で、空間で常に必須とは限らない、ワイヤーシステムという商材であるため、常に存在を発信し続けている。ジャパンショップでも40年、クリエイターと協働したブースで刺激を送ってきた。2017年にオープンした表参道のギャラリー併設ショールーム「TIERS」は対話・交流の場として設定したものだ。機構がシンプルで調整が自由な分、デザイナーと一緒に考え、その創造性を生かした空間づくり、提案型のものづくりが、同社の大きな力にもなってきた。



 同社のピクチャーレールシステムは日本国内はもとより、全米を始め世界各地で使用されている
同社のピクチャーレールシステムは日本国内はもとより、全米を始め世界各地で使用されている


現在は海外販売の比率も上がり、15%以上になる。すでに進出して、米国は30年、中国も10年経った。地道な積み上げで販売店や設計者とのネットワークも築いてきた。今後も、これまでとは違う、ディスプレイから更に先の使い方や、顧客の新しい要望をきちんと形にしていく。世界の視線でもまだまだクリエーションの可能性は開かれており、同社のものづくりはそれに応えていく。




ディスプレイを始め、建築、産業用途まで幅広い使い方に合わせた多品種の製品がそろう
ディスプレイを始め、建築、産業用途まで幅広い使い方に合わせた多品種の製品がそろう

荒川技研工業

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