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ハードウェアを“アートウェア”へと昇華させる
「ユニオン」2019.09.17 | INFORMATION
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「ユニオン」の歴史は、1946年、前身である立野商店の創業に始まる。戦後の厳しい社会情勢の中、欧米の建築・デザインを積極的に吸収しながら果敢にものづくりを進め、東京オリンピックや大阪万博、東海道新幹線の開業など、高度成長期真っ只中の1958年、「ユニオン」を設立。以降、日本では希少なドアハンドルの専業メーカーとして成長し、都市環境に息づいた金属製品を次々と生み出し続けてきた。
現在、「ユニオン」のドアハンドルの国内シェアは約90%を誇り、総アイテム数は2800以上にも上る。その「ユニオン」のすべてものづくりの根底にあるのが、独自のデザインフィロソフィー“アートウェア”である。
第一に、作り手としてのレベルの高い美意識を大切にする。第二に、素材(=マテリアル)にこだわり、仕上げ(=フィニッシュ)にこだわり、芸術的な手の動きにこだわり、これを余すところなく形にするクラフトマンシップを大切にする。美意識とクラフトマンシップを融合させることで、単なるハードウェア(=製品)の殻を破り、“アートウェア”へと昇華させていく。“アートウェア”とは、つまり、見た目のデザインの秀逸さはもちろんのこと、作り手の思いも感じられる「ユニオン」ならではの上質な“工芸的品質”を証明する言葉でもあるのだ。
「ユニオン」は、2018年12月で60周年を迎え、期せずして来年には再び東京でオリンピックが、2025年には大阪での万博開催も決定している。これを新時代への躍進の好機と捉え、今後は、よりグローバルな展開を目指していくという。その足掛かりとして、ミラノデザインウィーク2019において、建築家・田根剛氏とのコラボレーションによるインスタレーション “One Design-One Handle”を出展。国内外から高い評価を得ると共に、そのインスタレーションのテーマは、たとえ一台からのオーダーでも唯一無二のハンドルを設計者と一緒につくっていくという「ユニオン」の企業姿勢をも表している。
「ユニオン」から世界の「UNION CORPORATION JAPAN」へ。欧米のモダンデザインの洗礼を受けながらも、日本古来の美意識と作り手の体温を伝える“アートウェア”は、海を越え、そのシェアをさらに拡大していくことだろう。
ユニオン
- TEL. (06)6532-6277
- URL. https://www.artunion.co.jp/