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時代を変えてきた
天然木フローリング2019.09.09 | INFORMATION
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ボードは、1958年に創業。当時はビニルクロスが普及する以前で、壁の意匠材として塩ビ化粧合板の製造・販売でスタートした。
1980年代に入ると、高度経済成長を経て、日本中に商業施設ができ、空間やデザインの差別化が進んだ。そうした中、同社の製品で大きなブレークスルーとなったのが、「ウッドペッカー」シリーズだ。12色から選べるカラーリングがあるだけでなく、直貼りも可能など、完成された製品を現場で接着するだけという、現在でのフローリングの工法が確立したのもこの時期だ。店舗の空間にも、スピードとファッション性が求められ始めた時代において、先駆けとなり、大きな躍進を遂げた。フローリングの意匠性という概念自体が、この頃出来上がり、同社の商業施設、店舗向けのラインアップも充実していく。
1992年に発売された「あらいだし」はそれを象徴する存在だ。荒々しい木目や節をあえて使い、現在でいうビンテージ調のデザインフローリングにした。それまでになかったカジュアルでラフなイメージの天然木床材は、当時のファッションビルやブランドなどが求める感性と一致し、同社の大ヒット商品となった。その後に続く、古材やアンティーク風素材のブームの嚆矢とも言える。
また、天然木の突き板を樹脂シートに張り合わせたタイル「シンシア」。これは天然木のノウハウに長じた同社の技術力が発揮された製品だ。わずか2.8㎜の厚さで、バリアフリー対応が求められる施設でニーズが高まった。多品種、小ロット対応が可能で、後のオフィス向けの「ウッドペッカーオフィス」にも発展した。店舗もオフィスもボーダレスなデザインの時代に適合した製品だ。天然木を使いながら、OAフロアに直貼りができる。
天然木を使った壁材・天井材も2000年代から展開。当初より、商業施設を対象にした不燃対応としている。今後も商業施設を始めとした非住宅系施設における、顧客の期待感もある。長年商業施設を手掛けてきた同社としては、そのノウハウと経験を生かし、時代の潮流に対応していく。そのときに強みとなるのは、同社の天然木を扱う技術となりそうだ。
ボード
- TEL. (03)3352-7152
- URL. http://www.board.co.jp/