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「Stylish Flow」
内装デザインに調和する
店舗・オフィス向け
新型エアコン2019.05.06 | REPORT
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空調機器や化学製品を扱うメーカー、ダイキン工業は、2019年5月に業務用エアコンの天井吊形室内機「スタイリッシュフロー」を発売。店舗やオフィス向けに制作された業務用エアコンで、発売に先立つ2月19~22日には、東京ビッグサイトで開催された第47回国際ホテル・レストラン・ショーのブースで実物が展示された。また、会期中の19日には、同社のデザイン顧問を務めるウォーターデザインの坂井直樹氏、トラフ建築設計事務所の鈴野浩一氏をゲストに招いたトークイベントも開催された。展示会の様子を含め、この新商品についてレポートする。
ダイキン工業では、空調専業メーカーならではの高い技術力と開発力により、業務用エアコンに課せられてきた省エネなどの基本性能や小型化といった難問を次々とクリアしてきた。だが、近年、来店客は商品やサービスから得られる体験にも価値を求め始め、施主もデザイン性の高い空間を重視する傾向が高まってきている。これら多様化する客や施主のニーズに応えるべく、ダイキンが出した一つの答えが、「スタイリッシュフロー」である。
デザイン面での最大の特長は、黒く、直線を基調とした厚さ210㎜のボディ。近年多く見られるスケルトン天井を始め、さまざまなテイストの内装にまるで忍者のように溶け込みながら、空間そのものも引き締めてくれる。
また、従来製品では底面部にあった吸い込み口を背面に設置することで、埃がたまりやすい吸い込み口ではなく、フラットな底面のみが見え、清潔感を演出。同時に側面の積層構造により、軽やかな印象をも与えてくれる。
加えて、吹き出し口の4枚フラップも特徴として挙げられる。従来品では運転時に一枚のの大きなフラップが飛び出していたが、それを小さく4分割することで、停止時とほぼ変わらない美しいスタイルを保ち続け、音の軽減にも成功している。
フラップのデザインは、機能面でも効果がある。小さいながらも4分割されたことで風の抵抗を最小限に抑えたフラップから、エアーを斜め5度上へと放出。天井に溜まりやすい暖気を攪拌し、壁と床をつたってボディ背面へと戻る空気の循環を生み、客に直接風が当たることのないスタイリッシュな環境を構築してくれる。
この他、カビ菌の成長を抑制する「ストリーマ内部クリーンユニット」や、フィルターを手元の高さまで下ろして掃除できる「リフトグリルチャンバー」、花粉やPM2.5を集塵する「高性能フィルター」といったカスタマイズオプションも追加発売される予定だ。
第47回国際ホテル・レストラン・ショー初日の19日には、プレス向け説明会“ダイキンが考える「店舗空間の新たな価値創造」”が行われ、ゲストとしてウォーターデザインの坂井直樹氏、トラフ建築設計事務所の鈴野浩一氏が壇上に立った。
同社のデザイン顧問も務める坂井氏は、自身がデザインした直線的なスタイルの自動車や、昨今のリノベーション物件の増加について説明し、「空調も空間に収まることで、デザインは完成する。その観点からも、デザインをし過ぎないデザインのエアコンは、これからのニーズを捉えている」と語った。
鈴野氏は、これまで手掛けてきた空間設計でのエアコンの扱いについて苦労した点について話し、「インダストリアルなデザインでありながらエアフローに関しても充分に考慮されている。薄く、横方向に拡張でき、単体でデザインが完結しているのではなく、使われる空間を意識してデザインされている」と話を閉じた。
さらに、鈴野氏は説明会後の出展ブースでも、「空間に調和するデザインで、なぜ、今までなかったのかが不思議」とも語ってくれた。
ダイキン工業の先進的なデザインチームと研究開発チームの強力なタッグによって誕生した「スタイリッシュフロー」は、業務用エアコンの新機軸として、デザインにこだわるあらゆる業種・業態に受け入れられていくだろう。
【3つのポイント】
1.黒と直線を基調とした薄型のデザインでトレンドの店舗内装に調和
2.人に当てない気流制御と汚れが目立ちにくい吸い込み構造で快適性と清潔感を維持
3.清潔さにこだわったカスタマイズを可能にするオプションを展開
ダイキン工業
- TEL. 03-6716-0392
- URL. https://www.daikinaircon.com/shopoffice/products/indoor/stylishflow/