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Ultrasuede®×STUDIO DIG
2019.02.04 | INTERVIEW
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ファッションやインテリアのみならず、自動車や航空機の内装などに高感度・高機能マテリアルとして使用される東レのスエード調人工皮革「Ultrasuede®」。2016年から始まったプロジェクト「TALKING Ultrasuede®」では、感性豊かなクリエイター達に、数あるマテリアルの中からUltrasuede®を選択した背景やストーリーを紹介。今回はシェアオフィスやバーなどの空間設計を手掛けるSTUDIO DIG.の米山宏介さんに、素材と空間との関係性について聞いた。
上質な素材を掘り起こしデザインへと昇華させる
レストランやホテル、オフィス、ショールーム、PRカー、海の家など幅広いジャンルの空間デザインを手掛けているSTUDIO DIG.の米山宏介さん。日々のデザインワークにおいて重きを置いていることは、「現代のニーズに合った空間」であること、そして、「その空間を表現する上質な素材」の選択だという。
2016年に手掛けた、学生の就職活動をサポートする企業ワンキャリアのオフィス設計では、ミーティングルームの壁面仕上げ材に東レのスエード調人工皮革「Ultrasuede®」を採用。米山さんは、Ultrasuede®の印象をこう語る。
「学生のプライバシーに関わる話を聞くための場なので、防音効果も期待できるUltrasuede®を壁全面に貼りました。機能面だけでなく、塗装やクロスにはない温かみのある質感が安心感をもたらし、学生の緊張を解きほぐすための視覚的な作用も生み出すことができました。青と緑の2部屋があり、どちらも同系色のUltrasuede®でまとめています。カラーバリエーションが豊富なのもすごく魅力的ですね」
さまざまな仕事や国籍、趣味、考えを持つメンバーが集まるシェアオフィス「MIDORI.so 3(みどり荘3)」では、仮眠室を設えた書棚にUltrasuede®を採用した。
「柔らかな素材感に包まれて安心して眠ってもらえるようにと、寝室の壁面に貼りました。カラーはオレンジ、ブラック、ブルーの3色。凹凸のパターンも3種類用意し、六つある寝室で組み合わせを変えています。また、書棚にもアクセントとしてオレンジと白のUltrasuede®を貼っています。一般的なファブリックは吸水性が高く、糊で貼るとムラができやすい。でも、Ultrasuede®は簡単に、しかもキレイに貼ることができます。また、カーテンにも使っています。カットした状態で利用してもほつれることがない、その施工性の高さも大きなメリットです」
また、米山さんはプロダクトデザインへの利用も考える。
「光の種類や角度によって、同じ色のものでも色合いが変化するので、この特長を生かして照明器具をつくったら面白いと思います」
上質な素材にこだわりながら、空間、そしてプロダクトデザインへと幅を広げていく米山さんの今後の活動に注目したい。
- よねやま・こうすけ
- インテリアデザイン事務所を経て、2014年、デザイン会社 STUDIO DIG. を設立。レストランやブライダル施設、ホテル、住居、オフィス、ショールーム、PRカー、海の家など、幅広くデザインを手掛ける。最近の作品に、シェアオフィス「ワンキャリア」や東京・永田町の「みどり荘3」など
東レ㈱ ウルトラスエード事業部
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