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“パース屋”が手掛ける新たなプレゼンテーションツール
2016.07.11 | REPORT
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平成元年創業の意匠計画は、当時はまだ高価で長い制作時間を要した建築用パースの世界に、定価とスピードという新風を吹き込み、パースは作品ではなくツールという今日に続く概念を構築したプレゼンテーションツール制作会社である。
創業から続く“プレゼンテーションを応援します”というコンセプトのもと、現在、約9000社の取引企業数と約20000枚の年間納入実績を誇っている。手描きパース、3DCGパース、手描きとデジタルを融合させたドロープラスや3 Dガッシュ、デジタルペイント、写真合成など意匠計画が手掛けるプレゼンテーションツールは実に幅広い。
そんな同社が創業から28年を迎え、今、特に力を注いでいるのが動画を用いたプレゼンテーションツールである。今年4月、同社ショールームにてイベント「Move or Not?~そのビジュアル、動かないの?」を開催。ここで新技術を一堂に公開し、今年から本格的に始動させていくという。
「モーション・モンタージュ」は、動画にCGを合成したツール。例えば実際に動画に映っているビルを一つだけ取り除き、そこに仮想の
商業施設を作っていく様子や、通行人目線の動画にメディアジャックを想定した街並みを展開させたりなど、アイデアを圧倒的な臨場感で見せていくことが可能だ。「3DCGタイムラプス」は、3DCGで描いた静止画空間が時間とともに変遷する様を3秒間で見せるCGアニメーション。部屋に日が差し込む瞬間、昼から夜へと移り変わる店内、風に揺れるカーテン、揺らぐ木漏れ日などが表現でき、好きなシーンだけを静止画として活用することもできる。また、「VR withオキュラスリフト」は、ヘッドマウントディスプレイ、オキュラスリフトを装着し、実際に3D空間の中にいるような没入感を体験するシステム。これを使えば、例えばショールームを訪れた人に、もう一つのバーチャルショールームを見せることなどもできる。
この他、登録した3DCGデータがタブレット上に模型として浮き上がる「ARアーキテクチャー」や多彩なシミュレーション機能をもつ「VRシミュレーションシステム」などの手法もあり、これらのサンプル動画は、Youtubeでも公開されている(https://www.youtube.com/user/ishoukeikaku)。手描きからアニメーションまで、“パース屋”意匠計画の仕事は今後もさらなる進化と広がりをとげていくことだろう。
意匠計画
- TEL. 03-3355-2510
- URL. http://www.i-keikaku.co.jp