JAPANSHOP 展示会レポート「ニチレイマグネット」

JAPANSHOP 展示会レポート「ニチレイマグネット」 2018.06.04 | REPORT: “柔らかい磁石”─シート状のマグネット素材を手掛ける国内有数のメーカーであるニチレイマグネット。創業から48年、マグネット建装材として数多くの製品を展開している。

マグネットシートによるインテリアの新しい付加価値

今回の展示ではまず、新展開の「AIRAD（エアード）」シリーズを紹介したい。これは吉野石膏から昨年発売された磁石の付く石膏ボード「タイガーエフイー（Fe）ボード」に対応した製品だ。「マグフィットウォール」「マグ不燃キッチン」という接着剤不要でタイガーエフイーボードに吸着し、そのまま仕上げになるシート材と、それに取り付けられる「マグアイテム」で構成される。マグアイテムは壁面棚やフォトフレーム、フックなどの小型収納。シート側とアイテム側の磁力の作用により、きちんと水平にくっつけられるのがポイントだ。

また、店舗のディスプレイや企画展示などに利用できるのが「メタリーシート」だ。インクジェット出力に対応したシートで、サインや情報などをデザインして壁面に掲示できる。鋼板の壁面に磁力を持った「メタリーマグベース」を貼り、その上から重ね貼りする。さらにその上に棚やハンガーを付着させられるため、適宜変更やアレンジができる。

総じてマグネットを使った納まりは、施工が簡易で撤去や復元も容易であり、ディテールもシンプルになるのでデザイン上はもちろん、コスト面でのメリットも大きい。シートの磁石では面方向に磁極が通っており、面の外側に対して磁場が発生せず、人体や電子機器などへの影響は非常に少ない。使わない時はその存在を感じられないため、空間の新たな付加価値、ユーティリティー性の一つとして、さらなる普及や活用が見込まれる。