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建築建材展 展示会レポート「長江陶業」

2018.05.01 | REPORT

1961年創業の長江陶業は、美濃焼のふるさと多治見市に本拠を置き、焼き物づくりのネットワークを最大限に生かしたタイルの“セレクトショップ”を自負する。いわゆる仕入れだけでなく、自社の企画・開発・デザインの商品も数多く用意し、さらに輸入品もそろえている。タイルの魅力や可能性をより広げる意味で、さまざまなものを取り入れるオープンな姿勢が同社の特徴と言える。

美濃焼のものづくりネットワークでタイルの可能性を広げる

今回は、3月に発行されたばかりの新カタログ「NEO TILE TASTE vol.11」のお披露目も込めた展示となっている。昭和の頃から、水まわりから外壁向けと主な用途の変遷を経て、現在インテリア・内装材で再び注目を浴びるタイル。同社では特に意匠の面白さを前面に打ち出した新作を中心に構成した。複雑な曲面を持つ「イントレチャート」など色味や形状に特長のある製品が並んだ。


目を引いたのはベトナム製のセメントタイル「ヴィヴァーチェ」


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フランス占領下時代の影響が多くの建築文化に残るベトナムだが、このタイルもその名残がデザインとして昇華したもの。伝統的に手作業でつくられる。セラミックではないため、経年変化や使用箇所などに注意が必要だが、柄を始め、色合いや質感など独特の表情には高い魅力がある。


「陶塼」(美楽濃シリーズ)は美濃焼の器に用いる織部や黄瀬戸といった釉を使い、伝統的な絵付け技術をタイルに応用したもの。大量生産品ではできない多彩で味わいのある柄が特長となっている。これも焼き物づくりのネットワークの広がりが成し得た製品だ。

名城大学建築学科谷田真研究室の学生によるブースデザイン

実に13社のメーカーの製品を使い、一つのデザインとした。一つひとつは一般的な既製品だが組み合わさることで新しい表現も可能だ

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長江陶業

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