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プラスチック加工総合メーカーのオーソリティー2社が一つになったタキロンシーアイ

2017.08.22 | INFORMATION

タキロンシーアイは、今年4月にタキロンとシーアイ化成が経営統合した新会社だ。タキロンは、プラスチックを中心とした各種建材を展開、特に防滑性床シートの「タキストロン」を始めとして、高い安全性・耐久性を持つ長尺の床シートでは圧倒的なシェアを持つ。一方、シーアイ化成は建装材や農業・土木用資材を中心にフィルム・シート製品を手掛けてきた。内装材としては、粘着剤付き塩ビシートである「ベルビアン」は優れた意匠性と機能性で高い実績を持つ。



来年で45周年を迎えるタキストロンは、プールサイドの防滑・美観のための床材という出自から、屋外・水まわりでも問題なく使用でき、高耐候性と長寿命が何よりの強みだ。その上で2011年に発売された「PRENTO(プレント)」は、高い意匠性も考慮したものだ。防滑のためのエンボスデザインの工夫によって、光の向きによって表情が変わり、カーペットのような奥行きを感じさせる。落ち着いたアースカラー基調のパターンを持ち、2012年度のグッドデザイン賞も受賞した。 片やベルビアンは同種の内装用塩ビ化粧シート材の中で、唯一自社による一貫生産を行う。基材である塩ビの生成から印刷、フィルムのエンボス加工など、全工程を管理することで、各素材がデザイン上マッチするようにそれぞれの加工を工夫し、立体的でレイヤー感のある高い質感と表現力に到達している。昨年のカタログアップデートでトータル507種類を揃え、定番の木や金属などを模したものから、ABSTRACT PATTERNと呼ばれる抽象柄まで、より多様かつ多彩なラインアップの充実を図った。



両社とも塩ビを始めとしたプラスチック・合成樹脂加工のオーソリティーであること、自社生産主体のものづくりなど企業としての方向性で共通点が多い。統合されたことで、今後は例えば、タキストロンでいう安全性・耐久性、ベルビアンであれば意匠性・デザイン表現力、というようにそれぞれ異なる領域の秀でている部分がある。そうしたものを相互に生かしながら、製品開発などに反映されていくことが大いに期待できる。



ベルビアンのトラディショナル和モダンタイプ「DA-70」。自然の形をモチーフに、神秘的な火をイメージした抽象柄
ベルビアンのトラディショナル和モダンタイプ「DA-70」。自然の形をモチーフに、神秘的な火をイメージした抽象柄


ベルビアン「W-637」は、ナチュラル〜グレージュ系で展開する木目シリーズ。落ち着いたトーンでも離れて見たときに色幅と調子が見えるほか、パール効果により光の加減で浮き上がる柄が、深みを醸し出す
ベルビアン「W-637」は、ナチュラル〜グレージュ系で展開する木目シリーズ。落ち着いたトーンでも離れて見たときに色幅と調子が見えるほか、パール効果により光の加減で浮き上がる柄が、深みを醸し出す

タキロンシーアイ

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