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1920〜50年代のアメリカを中心に、いわゆる古き良き時代から長く愛され続ける家具。そのヴィンテージ感溢れるテイストを取り込んだオリジナル家具を提供するのが、コンプレックス ユニバーサル ファニチャー サプライだ。品質やディテールなどが現代の店舗でも支障のないよう、自社でデザイン・開発し、国内で生産する。９割はコントラクト向けだ。2011年に東京・恵比寿にショールームを移転拡張した。

照明器具についてはリプロダクションからスタートした。同社が2013年から本格的に照明器具を取り扱う転機になったのが、今回紹介する「APPARATUS（アパラタス）」というブランドだ。NY・マンハッタンに製作もできるスタジオを持ち、ガブリエル・ヘンディファーとジェレミー・アンダーソンという二人のディレクターが率いる気鋭のチーム。真鍮とガラスを中心にした、エッジの効いたデザインは、すべて手づくりでディテールから仕上げまで細心の注意が払われ、非常にクオリティー高くつくられている。アートピースのようなプレゼンスは、現地のセレブリティーにも愛用されているほど。コンプレックス社のコンセプト同様、古き良き時代の長く愛されきたプロダクトに、現代的なエッセンスが巧みに取り込まれた、今日的なアプローチとこだわりが感じられる。

他に自社オリジナルと米・LAの照明・インテリア「ATELIER DE TROUPE（アトリエ ド トゥループ）」と合わせて、同社では3ブランドで照明器具を展開している。APPARATUSと ATELIER DE TROUPEについては、輸入代理店でもあるため、要望によって様々な製品を取り寄せることもできる。

インテリア・店舗で使われる照明については省エネや機能などが優先され、欧州的な合理性とプランニングによる考えが浸透している。しかし同社では、依然デザイン性やクオリティーの高いものの選択肢は限られると考え、その幅を広げていきたいという。多くのデザイナーから信頼される同社のセレクション、キュレーティングのスキル。それを基に、家具やその他のプロダクトでもフィロソフィーを維持しつつ、アップデートを重ねていくという。