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ふわっと優しい面発光 カネカの有機EL照明

2017.06.12 | INFORMATION

総合化学メーカーであるカネカは化成品や樹脂、繊維など幅広い分野でグローバルに展開している。新規事業の一環として2008年から照明用有機ELの研究開発に着手、2011年には受注を開始している。長寿命化など光源としての性能向上を目指した開発を進めながら、デザイナーと協働したミラノ・サローネでの展示など発信にも努めてきた。



同社の有機EL照明パネルは、色温度3000K・4000K、高演色タイプはRa90以上、4万時間を超える光源寿命(カネカ社測定法による測定値)は、LED照明と比べても遜色ない。その特徴であるフラットな面発光を、厚さわずか1.1㎜で実現している。点光源で拡散や反射のための素材やクリアランスが必要になるLEDとの大きな違いだ。



また、LED照明のほとんどが青色LEDに黄色の蛍光体を合わせる構造上、光の波長に青いスペクトルを多く含むのに対し、有機EL照明はゆるやかな幅広い領域の波長で構成されており、自然光に近い可視光だ。一方で紫外線や赤外線はほとんど含まないので、熱を帯びにくく、紫外線劣化も少ないため、デリケートな照射物にも向いている。薄型軽量で柔らかい面発光という性質も合わせて、ホスピタリティやリラクゼーションが求められるシーン、プライベート空間などで上質な光を提供できる。



同社では発光面80㎜のパネルを、スライドはめ込み式にしたモジュールSLを開発。10台まで連結可能でDMXやDALIなど汎用の制御機器にも対応可能にしたことで、内装や造作での施工性を一気に向上させた。さらに2016年12月には照明器具「KANEKA LUCE」シリーズを販売開始した。照明家の豊久将三氏をデザイナーに迎え、シンプルでソリッドなアルミの筐体で有機EL照明ならではのシーンの提案をしている。フロアスタンドタイプ(F1)とウォールブラケットタイプ(W1)は、ともに発光パネルを10枚連結したプレート状の灯体がリモコン操作で回転、調光することができるのが特徴。光源の向きを変えることで時間や場所あるいは気分に応じた使い方が可能。今後もパネル1枚をアルミ筐体に収めたバッテリー充電式や小型のブラケットタイプなどラインアップを広げていく予定だ。



「モジュールSL」駆動回路を内蔵して、わずか5㎜の厚さを実現。取り付けベースにスライドインで着脱が可能
「モジュールSL」駆動回路を内蔵して、わずか5㎜の厚さを実現。取り付けベースにスライドインで着脱が可能


「KANEKA LUCE(カネカ・ルーチェ)」同社が提案するOLED照明ブランド。フロアライトやウォールライト、小型ブラケット等、さまざまなタイプをラインアップ
「KANEKA LUCE(カネカ・ルーチェ)」同社が提案するOLED照明ブランド。フロアライトやウォールライト、小型ブラケット等、さまざまなタイプをラインアップ

カネカ

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