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2017年3月7日〜10日、東京・有明の東京ビッグサイトで「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」が開催された。本展は「リアル店舗とネット通販の融合」などをテーマに空間デザインや最新技術・製品情報を発信しているアジア有数の総合展示会だ。本レポートでは出展メーカーから、注目の新製品の発表や新たな提案を行ったブースを紹介する。

家具の輸入販売、商業施設や住宅のデザイン・施工監理を手がけるメルクマール。同社ブースでは店舗から住空間まで幅広い空間に向けたバイオエタノール暖炉「EcoSmart Fire（エコスマートファイヤー）」が展示された。

燃料のバイオエタノールはトウモロコシやサトウキビをはじめとする植物由来のバイオマス資源から生成され、燃焼時には有害物質や煙、煤が出ず、水蒸気しか発生しないため、暖炉やその周りが汚れにくくメンテナンスが容易だ。同時に煙突や配管等を設置する必要がなくなり、あらゆる場所に設置可能。新築時に事前に組み込む必要がなく部屋に後付けできる点は、一般的な戸建て住宅やマンションでの利用、リノベーション時の導入にも有用だろう。

バーナー部分はスリムな燃焼口を持ったステンレス製でシンプルなデザインがさまざまな空間にマッチする。製品のラインアップは埋め込みタイプのシリーズや、デザイナーとコラボレーションした個性的な台座やフレームを持つもの、そのほかアウトドアシリーズがそろい、サイズや形状のバリエーションが豊富で設置場所や用途に応じて選ぶことができる。

また、可燃物のエタノールを使う製品であるため、安全性の追求も徹底。スウェーデンの厳しい審査基準を持つ工業規格「SITAC規格」や「ISO9001:2000」、さらに火災を起こさない製品の証である「UL認証」の登録も受けている。同製品は、販売元のThe Fire Company Pty Ltd社による製品保証が購入日から2年間ついていて、製品のすべてのステンレス製部品に破損や不備があった場合は補償されるのもポイント（石材の小さな破損、塗装の剥落等は保証の対象外）。

安全かつスマートに、美しく“火”を取り込める同製品は、建築家・インテリアデザイナーにとって新たな空間づくりのアイデアを与えてくれるものだ。