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GRAPHISOFT.ARCHICAD 20×商店建築 セミナーレポート

2017.01.16 | REPORT

『ARCHICAD×商店建築コラボレーションセミナー』が、12月1日、新宿パークタワー1階のパークタワーギャラリー1にて開催された。

セミナーは、第一部がファン代表の藤井文彦氏と本誌編集長の山倉礼士とのトークセッション。第二部がカクオ・アーキテクト・オフィスの松村佳久男氏、青嶋務氏、小嶌俊輝氏による基調講演。そして、第三部のグラフィソフトジャパンによる『提案のスピードが格段に速く!-新しい3Dプレゼンテーション手法のご紹介-』の三部構成で執り行われた。

第一部は、『“魅力”をカタチにするインテリアデザイン』と題し、壁一面のりんごセラーや、青森の伝統工芸を使ったエントランスの天井から吊るされた約700個の津軽びいどろのリンゴ、ブナコの照明など、つい写真を撮りたくなる仕掛けを随所に施した星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル内のレストラン「青森りんごキッチン」、コミックの背表紙をイメージしたカラフルな床や浮遊感のある本棚など遊び心いっぱいの「Booth Net Café & Capsule」など、藤井氏がこれまで手掛けた4事例を紹介。山倉が「店舗の魅力やコンセプトが仕掛けやデザインとして空間に組み込まれている。それがお客を喜ばせるポイントとなっている」と総括した。



第二部では、カクオ・アーキテクト・オフィスが、「ARCHICAD」で実際に設計した「京の焼肉処 弘 八条口店」を事例に3D設計が実現する「条件の整理」「アイデア」「センス」「わかりやさ」「費用対効果」の五つの重要ポイントについて解説した。まず、松村氏が「施主との会話から得たイメージで3Dのホワイトモデルを作成し、施主と共に無理や無駄のない必然性のあるデザインを導き出し、同時に我々のアイデアとセンスを表現していく」と説明。続いて青嶋氏が「実施設計では平面図、断面図、立面図、建具表、什器や家具のリストなど多くの2次元の図面を作成するが、既につくり込んである3Dモデルが2Dとも連動しているので、これらを即座に取り出すことができる。実施設計の作図が施工会社への見積もりの根拠となる図面をつくるプロセスとなっている」と語った。さらに、小嶌氏が「給排気や厨房機器といった設備も、位置や取り回し、サイズなどが3Dドキュメントとして描かれているので、その通りに施工が進められた」と現場での作業においても「ARCHICAD」の優位性について解説し、最後に松村氏が「現場でのトラブルや手戻りがほとんどなく、費用対効果の高さを実感している」とまとめた。



第三部では、グラフィソフトジャパンより、3Dモデルをベースに、そこから平面を切り出した立面図、断面図、面積、仕上げ表、建具表、予算の概算などが同時にでき、パース作成も可能な最新版「ARCHICAD20」のデモンストレーションと、BIMプレゼンテーションツール「BIMx」の紹介がなされた。



小規模店舗設計から大規模プロジェクトまで対応する「ARCHICAD」。この最新の設計ワークフローを実現したBIM/3D建築設計ツールは、施主の思いを、そして設計者の英知とセンスをそのまま現実のものにしてくれることだろう。



建設業界のワークフローを革新的に変えるBIMソフトの最新版「ARCHICAD 20」
建設業界のワークフローを革新的に変えるBIMソフトの最新版「ARCHICAD 20」

藤井文彦/株式会社ファン
飲食を中心に様々な分野の商業空間のデザイン設計を行なう。クライアントとの対話の中からアイデアを抽出し仕組みそのものをデザインすること。空間を色かたちではない感覚的なものとしてデザインすることを大切にしている。1976年生まれ。法政大学 大学院 建築学科 修士課程修了。内装設計施工会社、インテリアデザイン事務所勤務。(株)ワイスワイスのインテリアデザイナーを経て、2010年株式会社ファン設立。2011年〜バンタンデザイン研究所インテリアデザイン科兼任講師。

松村佳久男/一級建築士事務所 株式会社カクオ・アーキテクト・オフィス
ARCHICADを導入して8年目。3D-CADを巧みに活用し、施主とのミュニケーションの中からデザインを導き出す設計手法を構築。「頭と手」から生まれたアナログ的感性をデジタルに置き換え、多くの高品質な空間を創出。依頼は住宅、店舗、企業施設、医院、旅館など多岐に渡る。

グラフィソフトジャパン株式会社

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